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【投稿時の一言】
祭り初参加の駿河桔梗です。
この作品は『sympathy』の視点を変えた感じの話です。
やっぱり会話文しかない話で、スイマセン。
誰が誰か分かれば良いのですが…。(汗)
こんな駿河の作品ですが、少しでも楽しんで下されば嬉しいです。宜しくお願いします。
【駿河桔梗から一言】
『sympathy』と『感応』は、どちらから読んで頂いても構わないのですが、私的には『sympathy』の方を先に読んだ方が良いかなぁ…と思っています。
(11/01/08投稿・11/12/10UP)
≪感応≫
※先に≪sympathy≫を読んで頂いた方が良いかもしれません。
僕はココに一人でいる。
別に寂しいという事はない。
元々、一人でいるのは嫌いやなかったし…今は一緒にいるヤツもいる。
何時からいたかなんて忘れてしもうたけど、いつの間にかココに現れて寝ていた。
特に追い払う理由もなかったし、あまりにも気持ち良さそうに寝ていたから、そのままにしていた。
初めて触った時は、驚いていたけど、一回僕の顔を見てまた寝た。
『えぇのかな?』
そう思い、また触った。
気持ちがえぇなぁ。
だから、時々触らせてもらっている。
だって、暖かいやもん。
この暖かさにほっとしてしまう。
「猫飼ったの?」
「?ん?」
「いや、そこに猫がいんじゃん。何時から飼ったの?」
「いや飼っとらんよ。いつの間にか現れて寝ていたんよ」
「はぁ!?」
「あまりにも気持ちが良く寝てるから、そのままにしてんよ」
「貴方ね~」
「でも、本当にココ気持ちが良いですよネ!俺も寝ちゃいそう…」
「そう言いながら、寝るな!!」
「痛~~~~ッ!!殴らなくても良いじゃないですか!!」
「こんな騒いでも起きないなんて、安心し過ぎじゃない?」
「まぁ、えぇんとちゃうん?」
「名前は付けたの?」
「付けとらへんよ」
「付けないの?」
「う~ん、飼っとる訳やないし。困らんしなぁ」
「ふ~ん、そう」
「でも、何かコイツ、僕の言ってる事が分かるような気がするんよ。それに僕もコイツの事、何となく分かる様な気がするし」
「猫の言葉が分かるんですか!?」
「いや、分からへんよ。でも、何でやろうな。何か分かるんよ」
「「「「……」」」」
本当に何でやろう。
『僕の言っている事、分かってるん?』
そう聞くと、【分かるよ】って返ってきている気がする。
本当は全然違うのかもしれん。
僕が只、そう思いたいだけやのかもしれん。
でも、そう言ってくれている様な気がするんよ。
「でも、この猫は貴方の事が好きなんだと思う」
「…へっ?」
「それは分かります!!俺達と同じで好きなのは見て分かります!!」
「何で俺“達”なんだよ!!?」
「……ッ!!だから、殴らなくても良いじゃないですか!!」
『僕の事、好きなん?』
そう聞いたら、自分は【好きだよ】って言ってくれるん?
僕には自分の言葉が分からん。
多分、自分も僕の言葉は分からないんやと思う。
僕は今、ココに一人でいる。
でも、寂しいなんて思わへん。
こうやって、時々会いに来てくれるヤツラもおるし、今は自分もおる。
僕の傍に自分がいてくれるのが嬉しい。
『有難うな…』
『 』