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お題は『WORT』から
【駿河桔梗から一言】
太一くんと長瀬くんです。
今回、11月誕生日の4名には其々、テーマに沿って書いてみようと思い立ちました。
私が書くのは独白が多くなってしまうので、それも封印して11月誕生日の4名は書こうとしています!!
長瀬くんは『愛嬌』がテーマです。
どういうのを書こうと思い頭の中で考えていたら、長瀬くんのある行動を思い浮かんでしまい、こんな作品になりました。自分で言うのも何ですが、書いていて楽しかったです♪
長瀬くんHappy birthday♪
(11/11/07UP)
58.僕を見てよ
この日の俺は疲れていて、やっとの思いで家に辿り着いた。
そして、最初に目に入ったのは、
「太一くん、おかえりなさい!!」
と、いつもの笑顔と大きい声で俺を出迎えた全裸の長瀬だった。
俺は疲れていて、すぐにでも寛ぎたかったが、パタンと玄関のドアを閉めてしまった。
少し深呼吸をして、気持ちを落ち着かせた。
もう一度ドアを開けようと、心の中で「よしっ」と言っていたら、先にドアを開け、長瀬が覗き込んできた。
もちろん、全裸だった。
「あっ!馬鹿!!ンな格好で出てくんな!!!!」
「だって、太一くん。帰ってきたと思ったら出てちゃうんスもん!心配しちゃうじゃないスか~?」
そう言って、出てこようとする長瀬と出てこないようにドアを押さえる俺の押し問答が少しの間、続いた。
周りから見れば、その姿は滑稽だったと思う。
その時は嬉しい事に周りには誰もいなかった。
「家に入りてーから、どけよ!!!!」
いい加減、寛ぎたかった。ベットもしくはソファで足を伸ばしたかった。
何とか長瀬を外に出す事を食い止め、俺は家に入れた。
俺は突き進む。長瀬はその後ろをついてくる。
何故、全裸なのか?聞く前に着替えたかった俺は、
「俺は着替える!!お前も何か着ろ!!!!」
と怒鳴り、自分の部屋に入った。
着替え、冷蔵庫に入っていた飲み物を飲むだけで気持ちは楽になる。
「で、何でお前は全裸だったんだ?」
長瀬に問い質した。
「ベランダにいたら、太一くんが帰ってくるのが見えたからッス」
長瀬は当たり前のように答えたが、俺には意味不明だし理解不能だった。
「だったら、普通に出迎えろ」
「え~ッ!それじゃあ、面白くないじゃないッスか」
と、納得出来ない長瀬が文句を言っている。
普通でいいんだよ。
先みたく、笑って「おかえりなさい」と言ってくれればいい。
そう言えば、長瀬(コイツ)は笑うと思う。
でも、そんな事、恥ずかしくて言えねぇ。
「長瀬。昨日の続き(ゲーム)すんぞ」
俺がそう言うと、先まで文句を言っていた長瀬は、いつものようにニカッと笑い、「はい!!」と大きい声で返事をした。