駿河桔梗の完全個人趣味ブログです。
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スケープゴート -他人の罪を背負う者-
お題は『ペトルーシュカ』様から
【駿河桔梗から一言】
リハビリ②です。
今まで書いていたお題の設定とは違います。
少しずつ書けていければ良いなぁ…と思っています。
※特殊設定です。メンバーの誰かが故人です。
苦手な方は見ない方が良いと思います。
(14/01/03UP)
スケープゴート -他人の罪を背負う者-
2.諦めるほかに何がある
長瀬智也が事件を起こしたのは、約10年前になる。
長瀬は当時15歳。
彼は町の地主の息子と息子に仕える者達・十数名と彼と同居していたと思われる男性を殺した。
動機は分からず、無差別殺人と見なされる。
取り押さえる時も暴れ、数名が怪我を負う。
…………。
分かるのは、コレぐらいか…。
長瀬に関する資料はほとんど残っていない。
いや、元から調査などされていないのかもしれない。
俺が長瀬の世話をするようになって、約1年は経つ。
長瀬智也という人物を見続ける度に殺人、それも無差別殺人を起こすような人間には思えなかった。
でも、俺が調べられるのは、これぐらいしかない。
それに真実が分かったとしても、長瀬の罪も死刑という判決も変わる事も変える事も出来ない。
俺は溜息をつき、帰ろうとした。
そんな時に…
「山口。お前に会いたいという人が訪ねて来たぞ」
そう同僚が俺を呼び止めた。
「初めまして、国分太一と言います」
俺に会いたいと言った人…。
それは俺が知らない人物だった。
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