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駿河桔梗の完全個人趣味ブログです。
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創作100題
お題は『WORT』から

【駿河桔梗から一言】
山口くんと太一くんです。
この2人だけというのは書いたコトがないなぁ…と思い、書いてみた作品です。
なかなか上手く文がまとまらないし、最後もどうやって終わらせるかも苦闘したのですが、最終的に中途半端になってしまいました…。(汗)
(11/07/15UP)


43.約束

「どうすれば、山口くんみたいに強くなれるの?」
「うん?」
太一が急にそんな事を聞いてきた。
「俺みたいに?」
「そう」
「別に強くないぞ」
「強いじゃん」
太一があまりにもはっきり言うから、『そうか?』と思い、俺は考えてみた。だけど、やっぱり俺は強いとは思わないんだけどな…。
「…まあ、努力する事かな」
「えっ?」
俺の答えに太一は驚いた顔をした。その顔が面白くて、笑ってしまった。
「俺だって最初から、こうなっていた訳じゃないさ。そりゃあ、多少の努力はしたよ」
「へ~、そうなんだ」
凄ぇ意外そうな顔をしてるなぁ、おい。まぁ、俺も今思えば、不思議だけどな。
基本的に練習が嫌いな俺が、そんな事をするとは思ってもいなかったさ…でも、俺は――。
「俺には目標があったから」
「目標?」
「そっ。その目標には必要だったんだよ、俺にとって…。理由なんて何でも良いんだよ。只のきっかけでしかないんだから」
「…ふ~ん」
「誰かに言ってみるのも良いと思うぜ」
「…何で?」
「人ってさ、結構見栄っ張りなんだよ。だから、家族や友達とかに目標ややろうとしている事を言うと、自分でも知らない内にプレッシャーっていうか、気を引き締めるんだよ」
「ふ~ん、そういうモノ?」
「全員がそういう訳じゃないだろうけどな」

あの後、太一から、その話は一切出なかった。
何で太一は、そんな話をしたのかも分からない。でも、太一の内(ナカ)では何かあったんだと思う。


別に山口くんのような強さが欲しかった訳じゃないけど、近付きたいとは思ったんだと思う。
でも、それは難しい話しなのは分かっていたんだ。それにそれじゃあ、意味がないんだ。


太一は何も言わなかった。言うタイプでもなかったしな。それでも、アイツの内(ナカ)で何か変わったんだと思う。
表情というか雰囲気が変わっていた。

そして、アイツは敵(アッチ)に行った。

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