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駿河桔梗の完全個人趣味ブログです。
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創作100題
お題は『WORT』から

【旧・No-Changesから抜粋】
太一くん視点です。
いや、何でしょうね?この話は??
何か、私が書く話は暗いなぁ。
太一くんの葛藤がでてれば良いかと思います。
(05/08/24UP)


71.霧

久し振りに会ったアナタは変わらなかった。

「久し振りやね、太一」
「そうだね、茂くん。いや、特殊部隊隊長さん」
「その呼ばれ方は、あんまり好きやないなぁ」
「そう?」
「・・・相変わらずやなぁ、自分」
困ったかのように笑うアナタ。
「・・・ッ!?」
「太一!」
「茂くん!!」
誰だ?!
「茂くん、大丈夫?あんた、敵軍だよな!
この人に何かしてみろ、俺が倒してやる!!」
「やめぇ、松岡・・・・・・太一!!!」

俺はその場所から走り去った。
アナタが何か叫んでるけど、無我夢中で走った。

辛かった。
アナタの傍にあの人以外がいる事が・・・。
苦しかった。
俺がアナタの敵軍にいるという事実を知る事が・・・。
でも、俺は自分でアナタの敵になる事を選んだんだ。
俺の声に気付き、手をさし伸ばしてくれた人がアナタだった。
俺は、上手くアナタに気持ちを伝えられなかったけど、いつも笑顔で受け止めてくれた。
だから、守りたかった。
だから・・・・・・敵軍に行ったんだ。

でも。

「おかえりなさい!・・・太一くん」

「どうしたの?太一くん?!」

俺は間違ってたのかな?

アナタの傍には、俺はいらないの?
アナタを守りたくて
アナタに近付きたくて
アナタの傍にいるあの人が羨ましくて

俺は・・・・・・

もう、生きている意味がなくなる。

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