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創作100題
お題は『WORT』から
【旧・No-Changesから抜粋】
最初は茂くんと山口くんで思い付いたのですが、それではありきたりかな?と思ったので、山口くんではなく、松岡くんにしました!!
この話は「60.飛べない鳥」と同じぐらいに思い付いたヤツだと思うのですが、その時はまだ、12月ぐらいだったと思うんですが、少し時季が外れてUPしてしまいましたネ。(汗)
途中で松岡くん視点から茂くん視点になっているのですが、読みづらいですかネ??心配です。
(06/03/10UP)
44.月夜の散歩
「ちょっと、あんた!そこで何やってんのよ!?」
「あっ、松岡」
この人は突如、いなくなった。
「あっ、松岡-----じゃないよ!突然いなくなるんじゃないよ!!」
「いや、散歩しようと思ってな」
「そうだったら、それを言ってから行きなさい。ビックリするでしょうが!!」
この人の部屋に入った俺は、すぐ部屋を出ていき、かけて行った。
何だか怖かった。
部屋が真っ暗で、誰もいないなんて良くある事。
でも、この人の部屋を見て、身体から血の気は引いたのが分かった。
それなのに、この人は、俺が叩いたおでこをさすっている。
もう溜息がでるよ。
「すまんなぁ、松岡」
「----ったく。本当にそう思ってんの、あんたは!
それに、そんな薄着で散歩なんてしないでよね!!」
「ま・・・松岡だって同じような格好やん」
「誰のせいよ!!」
「・・・すまん」
「------はぁ。散歩するなら、マフラーとかしてからしてよね。あんたは風邪引きやすいんだから」
「・・・なぁ、松岡。ときどきマフラーとかせんで、外に出たいと思った事あらへん?」
「何、急に言うの、あんた」
「最初は、僕もマフラーしようと思ったんよ。でも、何か、やになってしもうて、そのまま出てきたんよ」
「・・・」
「そしたらな、いつもは寒いとかしか思っていた風が凄くな、気持ち良かったんよ。白い息もしょっちゅう見てんのに嬉しくなってしまったんよ」
「・・・」
「松岡?松岡、どないしたん?」
「・・・帰るよ」
「ま・・・松岡!?」
僕の腕を引っぱりながら、前を歩く松岡。
----- 暖かいなぁ。
僕はきっと、確認したかったのかもしれへん。
自分が生きているという事を・・・。
でも、外に出なくても良かったんやな。
「ありがとな」
「・・・何か言った?」
「なんも。それより寒いから、はよぅ帰ろ」
「だから、誰のせいよ!!?」